相変わらず私のお金持ち志向は続いていました
相変わらず私のお金持ち志向は続いていました。小学1~2年の頃のことで、たわいもない話なのですが、私の頭の中は「貧乏暮らしから抜け出して、お金持ちの暮らしにしなければ」という気負いでいっぱいでした。お金があれば、父母の深夜の喧嘩もなくなるだろう、と考えていたのです。
あの年齢の記憶が、今の私にこれだけ残っているということは、よほど両親の深夜の喧嘩が衝撃的だったのだと思います。「両親が離婚するとしたら、私はどちらについていけば良いのか」というところまで、私の脳内ではストーリーが進んでいました。子供の前で、親が口論をすることがいけないことかどうかは分かりませんが、少なくとも私には大きな精神的ダメージだったようです。
「ピカピカのお皿がダメなら、金縁のティーポットがあればいい」と私は考えていました。そして母に、「○○ちゃんのおうちみたいな金色のティーポット、うちにはないの?」と訊いてみました。ところが母は、子供の戯言には取りあってくれませんでした。
再び幼馴染のうちで紅茶を出してもらった時に、私はその子のお母さんに「このポットはうちにはないけれど、綺麗で羨ましいので欲しい」ということを言ってみました。すると、そのお母さんは笑って「これ?これは、何かでもらったただの景品よ。そんなに高いものじゃないのよ」と言いました。その時、私の脳内で『金色=お金持ち』という神話が崩れ去りました。
少女マンガなどでも、大金持ちのおうちでは金色の物が多く置かれていたので、そういうイメージが定着していたのです。子供の脳内って不思議です。
この話は、大人になった今でもときどき我が家で語り草となっています。